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冒険
  南米大陸の南端にあるイスラ・オルノスから1000キロメートル彼方の南極までは広大な海原のみである。そのため、それまでの内海とは相違して波浪は桁違いの荒々しさになり、多数の船舶を生贄にしてきた。そのイスラ・オルノスの北側の崖下でキャンプをしながら、気象が安定するのを何日か待機したが、遠征の時間にも限界がある。ついに2月13日朝、東側からの微風という無線情報を信頼し、4艇は最後の航海に出発した。

  イスラ・オルノスの西岸ラス・カテドラルは奇岩の連続する有名な場所である。その沖合を通過して東風を遮断する島影がない南側の海上に到達したあたりから、魔境は本性を発揮してきた。南側からの巨大な波浪が海底の複雑な岩礁に衝突し、海上では見上げるような大波になる。しかし、これが平穏なカボ・デ・オルノスである。前進するしかない航海を継続すること約2時間、4艇は南端を通過し、4人はケープ・ホナーになった。







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