TOPページへ論文ページへ
論文

 9月に北海道の根室の沖合にあるユルリ島とモユルリ島という無人島にカヌーで行ってアザラシを見物し、知床半島の付け根をカヌーで航海して羅臼川を遡上する鮭を見てきました。10月になってからは三陸海岸でカヌーレースに出場し、今年の清流日本一になった三重県の宮川も下ってきました、しかし今日は長崎県佐世保市にある九十九島の話をしたいと思います。
 九十九折(つづらおり)の坂道が99回も折れ曲がっているというのではなく、非常に多く折れ曲がっているという意味であるし、千葉県の房総半島の太平洋側に九十九里浜という長い砂浜がありますが、九十九里=380キロメートルあるわけではなく、実際は60キロメートル程度です。同じように九十九島も多数の島があるという意味です。
 佐世保市の発表では島の数は170くらいになっていますし、長崎県の資料では205、環境省は約200と言っています。
 いい加減のようですが、島の定義によって変わるのです、例えば、引き潮のときには水面上に現れるが、満ち潮のときには水没する小島はどうするかとか、引き潮のときには陸続きになってしまうのは島というかとか、さらに引き潮のときには1つの島だけれども、満ち潮になって2つか3つに分かれてしまう岩礁はいくつに数えるのかなど、数え方次第ということになります。
 国の地図を製作する組織は国土地理院ですが、そこに問い合わせると、意外なことに無人島は詳細に調査していないとのことです。

 そこで、2年前に地元の有志40名ほどが集まって「九十九島の数調査研究会」を結成し、調査したところ「208」ということになりました。
 最初は多いほどいいから引き潮のときに数えようというような意見も強かったのですが、それではあまりにも我田引島ではないかということで、結局、満ち潮のときにも水面に顔を出しているとともに、その上部に植物が茂っているという条件で数えたところ、208になり、そのうち名前があるものが約80という結論になりました。

 私がカヌーに出かけたとき、各地でお世話になった方々への御礼の気持ちで14枚の絵葉書を作りました。福島県の阿武隈川の競技コースの激流を下っている写真、オホーツク海の流氷の間を進んでいる写真、北海道のサロベツ原野、和歌山県の古座川、波静かな積丹半島などの写真が含まれていますが、番組を聴いていただいている方々にプレゼントさせていただきます。





designed by BIT RANCH / DEGITAL HOLLYWOOD
produced by Y's STAFF
Copyright(c) Tsukio Yoshio All Rights Reserved.